ソロツーリングと気ままな旅

ソロツーリングで訪れた場所に山口県 萩にある世界遺産登録された松下村塾という所があります。この塾長である吉田松陰という人物像は頭が良くて行動力があるというイメージです。１８３０年９月２０日（文政１３年８月４日）に生まれ、３０歳の若さで処刑されたとされている彼は、１８５４年（安政元年）に江戸の獄舎から長州藩の野山獄に移送された時に書かれた幽囚録（ゆうしゅうろく）に自分の思想を漢文で書いています。

内容を簡略すると、
「国を維持するためには急いで軍備を固め北海道の地を制圧し、沖縄を諭して内地と同様の扱いとし、朝鮮を属国とし、北は満州、南は台湾、ルソン諸島を手中に収め領有権の主張をすべきである。その後は国民を愛し、兵士を養い守りを固めることで国を維持すべきである。何もしなければ国は衰亡していくだろう。」
ということではないかと思われます。

この影響力たるもの凄まじいものがあります。明治維新思想の根底はここにあったのかもしれません。その後この思想を忠実に現実化させたのが明治維新以降の伊藤博文をはじめとする松陰の弟子たちだったということではないでしょうか。つまり日本の国がこの思想に向かって動いたということになります。

現在でも領土を手に入れ、領有権主張するということは同じように行われています。しかし、吉田松陰の最終的な目標は領土を手中に収めることではなく国民の安全で平和な暮らしを維持することだったのだと思います。