飲料水として色々な種類の水がミネラルウォーターとして販売されています。水はいまや購入する時代になっています。そこで
自分なりに飲料水として販売されている水について、成分、その役割について考えてみました。
人体の約70%を占めるという水の人体に対する役割は
・細胞の中に酸素と栄養分を運び、細胞の形態を維持する。
・血液とリンパ液の中から老廃物を体外へ運ぶ。
・体温を調節する。
などの代謝作用があるとされています。
水の成分に含まれているミネラルは微量過ぎて取るに足らないもの
ミネラル 【mineral】のもともとの意味は、1.鉱物。無機物 2.栄養素としての無機質。カルシウム・ナトリウム・カリウム・マグネシウム・燐(りん)・硫黄・鉄などの無機塩類。ごく少量で生理機能に重要な作用をする。という意味です。また、ミネラルは体内で作り出すことができないので、摂取が必要とされています。
それでは体内の一日のミネラル所要量に対して水に含まれるミネラルの量はどうなのかということですが、
第6次改定 日本人の栄養所要量について (厚生労働省)の中に記載されている所要量のデータを見ると水に含まれているミネラルの量は微量過ぎて、必要なミネラルを水から補うことはできません。
仮にするとすればかなりの水の量を飲まなくてはならず、そうなると消化不良を起してしまうことになります。(例えばマグネシウムを男性20歳が所要量310mgを取るには水の中に5mg/Lが含まれていたとしても62Lが必要です。現実的には不可能です。) つまり、取るに足らない量ということになります。参考に販売されている水のミネラル成分を表にしてみました。従って、必要なミネラルの多くは主に食べ物、野菜・海草などの植物・水・塩から摂取することになります。
飲料水販売店(ウォーターサーバーの店舗)
販売店名
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商品名/L
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製造方法/L
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カルシウム/L
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マグネシウム/L
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ナトリウム/L
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カリウム/L
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バナジウム/L
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PH
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キララ
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ろ過方式
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ミネラル13種をバランスよく配合。硬度27の軟水
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7.6
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アクアセレクトの天然水
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アクアセレクト
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三重県宮川の天然水
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10.0mg
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1.0mg
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4.3mg
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0.7mg
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×
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8.2
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コスモウォーター
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古都の天然水
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京都府福知山市の天然水
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8.0mg
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0.5mg
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9.7mg
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1.6mg
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×
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×
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雲上水
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静岡県富士宮市の天然水
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5.5mg
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3.4mg
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5.3mg
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1.3mg
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56μg
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7.7
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TOKAI おいしい水の宅配便
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朝霧のしずく
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富士山麓「朝霧高原」の天然水
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15mg
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11mg
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80mg
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2.9mg
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150μg
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8.5
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ピュア純水
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長野県大町市湧水をろ過
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0.2mg未満
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0.1mg未満
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0.6mg未満
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0.1mg未満
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×
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中性(7.0)
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オーケンウォーター
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オーケンウォーター
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京都・丹波の天然水
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8.0mg
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1.6mg
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9.7mg
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0.5mg
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×
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弱アルカリ性
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※PHは7.0を中性として値が大きい場合はアルカリ性が強く、低い場合は、酸性が強い
※1μg は 1mg の千分の一の値です。
水の硬度について
飲料水には含まれるミネラルの一部(カルシウムやマグネシウムの量)を硬度という形で表現しています。
硬度(CaCO3:炭酸カルシウム) (mg/l)
= Ca:カルシウム量 × 2.5 + Mg:マグネシウム量 × 4
つまり、硬度が高いものは硬水と呼ばれ、豊富にカルシウムやマグネシウムのミネラルが含まれているということになります。国内の湧水はほぼ軟水と呼ばれるもので、水に含まれているカルシウムやマグネシウムのミネラルの含有率は低いのです。外国産の水には非常に高い硬度のものがありますが、飲みなれない人が飲むと下痢などを起す場合があるようです。
因みにミネラルの人体に対する役割は
第6次改定 日本人の栄養所要量について (厚生労働省)の中には、ミネラルについても、特定の集団においてほとんどすべての人に健康上悪影響を及ぼす危険のない栄養素摂取量の最大限の量を設定しています。つまり、取り過ぎは健康に悪影響を及ぼす可能性があるということです。しかしながら、実際に食事する際にミネラルの量まで気にしながら食事する人は稀でしょう。ただし、サプリメントを使用するにあたっては量には気をつける必要があると思います。
主なミネラルの働き
■カルシウム
・骨や歯を形成・維持する。
・筋肉の収縮を調整したり、神経の興奮や緊張を緩和する。
・血液の状態を正常に保つ。
・摂取不足になると、歯や骨の形成障害が起こり、虫歯・関節痛・骨軟化症・骨折・骨粗鬆症になりやすく、イライラしたり、歯が弱くなり、腰痛や手足の痙攣やこむら返りを起こしやすくなる。
・摂取過剰になると、腎不全や肺繊維症、排泄経路の尿路に結石などを起こす事がある。
・主に煮干、エビ、イワシ、びじき、チーズなど
■マグネシウム
・糖質やアミノ酸代謝に関係する多数の酵素の活性化に寄与する。
・カルシウムやカリウムなどの吸収と代謝を助け、体温を調整したり、心拍機能を正常に働かせる。
・摂取不足になると、筋肉が震え、手足の痺れを感じるようになり、疲れやすく、顔面がピクピクしたり、心臓の調子に異常をきたす。
・摂取過剰になると、腎機能に障害が起こる。
・主にわかめ、こんぶ、ごま、豆類など
■ナトリウム
・細胞の外側に多く存在し、細胞内にあるカリウムと連携し細胞膜の浸透圧調節や細胞液のpH調節、血液中にミネラル成分が溶け出すのを助ける働きをする。
・唾液・胆汁・消化液などに影響し、食欲を増進する。
・摂取不足になると、細胞膜の浸透圧が低下し、循環する血液量が減少しだるさや食欲不振・血圧の低下を招き筋力も低下する。
・摂取過剰になると、高血圧や脳卒中の原因となる。
・主に食塩、醤油、味噌など
■カリウム
・体内では主要な陽イオンで、大部分は細胞内に存在し、浸透圧の調整、筋収縮や神経伝達などに重要な役割を担っている。
・ナトリウムの摂取過剰で血圧が高くなるのを防ぐ。
・摂取不足になると、むくみ・神経過敏・吐き気・便秘・脱力・筋肉痛・しびれ・心不全・高血圧などが症状としてあらわれる。
・摂取過剰になると、高カリウム血症(高カリウム血症は感覚異常、虚弱、弛緩症、無気力、めまい、精神錯乱、低血圧、血便、不整脈)になることがある。
・主に野菜、じゃがいも、果実など
その他何種類ものミネラルが存在します。ミネラルはバランスよく摂取することが大切とされています。また、全てが人体に良いものではなく、その中には水銀、カドミウム、鉛などの有害なものも存在しているのです。
野菜からミネラルを取るには
なんと言っても野菜がミネラルを豊富に含むには土が健全で多くのミネラルを含んでいることが必要です。しかし、野菜などを作るにあたって、コスト削減の為、化学肥料と農薬を使ってしまうと、土が悪くなってしまうといいます。それに、農薬が人体に害があるということは誰でも知っていることです。
したがって、最近では無農薬と有機栽培で野菜という事が行われています。この方法は土が悪くなっていくのを防ぎ、健全な土から育まれた野菜がミネラルを豊富に含むという事が挙げられます。問題はコストと手間がかかることなのです。