GPZ1000RX---キャブレターのオーバーホール
エンジンをかけるとキャブレターからのガソリン漏れが発生します。もともとエンジンをかけると、キャブレターへ吸い込む圧力が発生し、その圧力を利用してガソリンタンクからキャブレターへガソリンが供給され、ある程度キャブレターにガソリンが溜まると供給を止めるような仕組みになっています。今回はこのガソリン供給を止める部分がうまく塞がっていないためガソリン漏れが発生したようです。そこで、キャブレターのオーバーホールを行うこととしました。 キャブ内の全てのパッキンを交換し、特にガソリンがそれ以上入ってこないようにするフロートバルブ周辺を清掃をしました。
キャブレター全体写真
吸気側
排気側
底
油面調整
底を開けて油面の調整を行った。これが一番頭を悩ます工程で、私は油面位置を測る機器は持っていない為、ガソリンが入る通路から息を吹き込みながら(貫通している2番目、3番目のキャブレターについては反対側を指か何かで塞ぐ)黒いフロートをゆっくり上に上げていき塞がればそこが油面の位置となると考え、黒いフロートについている金属板を曲げて調整した。正確な位置はつかめないが、少なくともオーバーフローは避けられると思った。
底を開けたところです。黒いフロートが浮きあがっていくことによって、中央写真の左にロケットのような形をしたもの(フロートバルブ)がガソリンの入ってくる穴を塞いでいき、これがオーバーフローを防いでいる。
また、パイロットスクリューのネジは個々のキャブレター1つ1つを出荷する際に出力が最大になるように調整されている。外す際には元の位置に戻す必要があり、一旦右回しで押し込み、回らなくなるまでの回転数を記録しておき、取り付ける際には一旦押し込んでから緩めて行き、記録通り元に戻す必要がある。私の場合、個々によって多少の違いはあったが、大体2回転半程度であった。
故障原因
原因はキャブレター内のオーバーフローのガソリンが漏れてきたようである。キャブの中にある程度ガソリンが入るとそれ以上ガソリンが入らないような機能になっているが、汚れ等によってうまく塞がっていないようである。 また、開けてみてわかったのだが、ガソリンが漏れていたのは右から3番目か4番目なので、それとは別に右から2番目のフロートの根元が折れていた。(このプラスチックの部分は意外と低い温度で熱を加えると簡単にくっ付いてしまうのですが、念のため新品と交換した)
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