ギターの指版交換他

2026/3/31 14:46:27作成
2026/3/31 14:47:23更新

もう50年前に購入したギターの指板が深く掘れてしまってビビり音も出てくるようになってました。さすがに50年も経つと傷んでくるものです。確か7万円で購入した記憶があり、現状で指板を交換することになると少なくとも10万円はかかるだろうと言われました。

購入した金額を上回る金額を出費して修理するのであれば新しいギターを購入したほうが適切だと思います。しかしながら、愛着のある物でもあることから失敗しても自分の物だからということで指版の交換に挑戦してみました。
・修理前のギター

修理前のギター

中国製は安価だがフレットの間隔がおかしい。

さて、早速サイズが合いそうなフレット付き指板(2千円弱)を選びポチっと購入しました。これならポン付で交換できると軽く考えていましたが、到着するまで約1か月、品物が来て確認してみると、サイズはぴったりなのですが、写真ではフレット付きなのにフレットが付いていませんでした。さらにフレットの間隔が元のギターとかなりずれがあります。

これは致命的な欠陥かと。フレットがついていないことを購入先に伝えると交換ではなく返金ということになりました。恐らくこの指板を使って交換すれば音がずれていたのではないかと思います。ある意味、返金で良かったのかもしれません。もし、この中国製の指版がフレット付きでその間隔が正常であれば工程も省け安価で問題なく交換していたと思います。
・中国製の指版

中国製の指版

さて、まずはネックが折れていたのでタイトボンドで接着し修理しました。さすがタイトボンドですね。
・ネックの割れの修理

ネックの割れ タイトボンドで接着 ネックの割れ修理後 全修理後

次に、近くにギターの修理店があるのが分かり、自分で指版修理したい旨伝え、部品を購入することにしました。フレットと指板、バインディング、インレイ、フレットを含めて16500円でした。ここで交換の仕方など親切に教えていただき、挙句はフレットを抜く工具までお借りすることになるとは思いもしませんでした。

さて、作業を工程は

  1. 指版を取外し木工用パテで補修し真っすぐ研磨する。
  2. 指版の底を真っすぐに削る。
  3. 指版のサイドを切断しバインディングを仮付けし土台に接着する
  4. フレットの打ち込み
  5. フレット調整
ということになります。

古い指版を除去 古い指版を除去後 木工用パテで補修 インレイを取り付けた新しい指版

加工した指版を接着 指版の接着(横から) 指版取り付け後、フレット取り付け前 打刻で凹んだ所を復元

フレットの調整(削り) 指版交換後のギター 指版交換後のギター(横から)

■注意する点

指版を購入する際にはどの種類かを選択する必要があります。因みに私のはロングスケールでした。
    各スケールの「12フレットまでの長さ」比較
  • ロングスケール: 約324mm(フェンダー系)
  • ミディアムスケール: 約314mm(ギブソン系)
  • ショートスケール: 約305mm(ムスタング等)
指版交換作業の必需品
指版交換作業をする上で最も必要なものは、信頼できる直線が出るものです。作業途中から思いつき、家にあったこの棚のアルミ製支柱を利用しました。さらに、指版は硬いので、底を削る作業は木工用の粗削りやすりを使用しました。カンナは硬くて使うことができませんでした。

アルミ製支柱部品

木と木の接着剤は
通常の木工用ボンドは固まっても柔らかく研磨できませんが、タイトボンドは研磨が可能です。またゴリラという接着剤も同等の接着力がありますが、浸透性に欠けるようなのでタイトボンドにしました。

タイトボンド接着剤

瞬間接着剤は必要

パインデングと木を接着、また補修にも使えることから必要だと思います。具体的にはセメンダインppx またはアロンアルファプラスチック用、どちらもプライマーが付いていて接着する前に塗るようになっています。アロンアルファのほうが安価です。 これを使えば少しくらい指版が傷ついても修復できます。指版の粉の上から瞬間接着剤を少し落とせば小さな凹み、傷など修正可能です。従って、指版の切りくず、削りカスは修復に使えるので廃棄せずに置いておくことが必要です。

アセトンでサイドバーの凹み修正
また、サイドバーの凹みはサイドバーをアセトン100%の除光液に溶かしたものを上塗りすれば修正が可能です。

パインデングの補修 パインデング補修材

作業する指版の溝にはスペーサーを

指版の作業中は切り込みが入った指版の溝が部分的に細くなったりするのを避けるため全てに0.5mmのスペーサーを挟んだまま作業をしました。

指版の打刻の凹み修正

指版のフレット打ち込みの際の打刻の凹みは水で膨らませばほぼ元に戻ります。私は凹み部分に濡れたティッシュで押さえサランラップでまいておきました。他にもスチームで押さえたり、やかんの蒸気を当てるなどの方法がありますが、あまり繰り返すと木が弱ると思います。

■反省点

古い指版からバインディングを外す

古い指版からバインディングを外す際、まずサイドから切れ目を入れ、その後、上から外すようにすれば指版の土台のサイドが捲れることを防げたと思います。

指版の表面の傷は修正できる

指版の横を切断し、研磨するときに微妙に表面に傷がつき、切断ヵ所を途中で修正したのでインレイの位置がズレれました。全体的に指版が傾く結果となりました。また、切断後も研磨する際に表面に傷がつき、修正で上側の12フレット辺りから小さくなってしまいました。これらの傷は修正が可能と後で分かりましたが、時すでに遅しサイズ修正をする必要がなかったと思います。

指版の土台は信頼できる真っすぐなものを使う

指版の土台を真っすぐに研磨する際、信頼できる直線がなかったので目で判断しましたが、この時点で信頼できる直線、アルミ製支柱を使っていればもっと正確にできたのではないかと思っています。

フレットを打ち込む際の溝掃除

フレットを打ち込む際、うまく入らなかったりバインダーの位置が外へズレたりしました。フレットの溝に削りカスを完全に排除して居なかったこと、また、その延長上のバインダーにも少し切れ目を入れておけば良かったと思います。

微妙にネック側が高い

指版の土台と指版が真っすぐであればフレットの調整もそれだけ楽になります。残念ながら、真っすぐではなくネック側が高く、少し段になっています。研磨の際、真っすぐなアルミ製支柱を使っていなかったことが悔やまれます。その為フレットの研磨を部分的に大きく削ることとなりました。その分、弦の高さが必然的に高くなってしまいました。これは弾きやすさを阻害することになります。かといって無理に弦を低くすると次のフレットに弦が当たりビーンという音がします。さらなるフレット調整をすれば改善すると思いますが、どこで妥協するかと言うことになるでしょう。

また、旧指版の厚さは3.6mm、新しい指版は5mmあり、1.5mm削ってしまうと溝があるので削り方によっては割れてしまう可能性があり、4mmまで削ることにしたため少し分厚くなっています。

指版の接着で指版が伸びる

肌感覚ですが、指版を切断した際、幅がちょっと短かったのかなと思っていましたが、土台に貼り付けると伸びていました。これは反省点というより嬉しい誤算でした。

今のところ音は出ています。今後、気が向けば弦の高さを低くできるようにフレット調整をしてみたいと思います。あるいは次回、この経験を元に指版交換しても良いかとも思います。その為にも思い当たることは全てここに掲載しておきました。

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